★Novel >> 鏡/葉月 ルナ

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「ご主人様〜vvご本読んでー」



 シルヴィが嬉しそうに尻尾を揺らしながらご主人様の元へと駆け寄ってきました。
 クマタンも別の本を持ってやってきます。
「んー?」
 丁度シルヴィとクマタンの為に可愛らしいアップリケをつけたエプロンを作っていたご主人様は首を傾げます。
「どの本?」
「これーvv」
 クマタンは自分の持っている本を見つめ。
「この本も読んで欲しいなぁ……」




「お前ら……自分で読めないのか……?」
「ちゅーv」
 シルヴィ達を見ていたユエ君はご主人様から借りた本を読みつつ、そう呟きました。













『昔々、ある所につよーい魔術師さんがいました………』

 シルヴィとクマタンは耳を揺らしながらご主人様の声を聞いていました。
 ちなみに……クマタンは持ってきた本を持ったまま。
 二匹とも、一体どうなるんだろう?とドキドキしています。

『彼は旅をしていましたが……道中、ある封印を解いてしまいました。

 その封印を解いてしまった為。

 彼はその呪いをその身に受けてしまいました』


「え〜!!?どんなー!?」
「怖いのー?」
 シルヴィは怖くてクマタンの尻尾を強く掴みました。
 同様に……クマタンは持っていた本をしっかりと握ります。
 怯える二匹にご主人様は苦笑し、続きを読み始めます。




『真っ黒い闇が彼に襲い掛かり……

 次に目が覚めた時には真っ白い世界でした。




 真っ白な世界には鏡がありました。


 何気なく鏡を覗き込みますが……


 不思議な事に……彼の姿は鏡に映りません』



「えー!!?透明になっちゃったの!?」
 耳をピンと立てて、シルヴィは目を丸くします。
 真っ白い世界と聞いたクマタンは綿飴ばかりの世界を想像していました。
 口の中に甘い味が広がります。 


「お前ら……話の腰を折るな……」
「続きを読むね?」
「ちゅー」






『鏡に映っていたのは……真っ白な白猫さんでした。

 彼は慌てて辺りに視線を向けます。

 けれど……自分以外には誰も居ません………


 これは一体どうした事でしょう。








 そう、その白猫さんは……彼だったのです』












 ご主人様は時計に目をやり、本を『ぱたん』と閉じました。
「続きは明日ね?もう遅いから」
「おい、黎明……もうこいつら船こいでるぞ」
 ユエ君の言葉通り、シルヴィとクマタンは半分寝ていました。
 すぐ眠くなってしまう良い子達なのです。















 次の日の朝。

「黎明……こんな本、何処から出してきたんだ!?」
 お兄さんが口元を痙攣させながら昨夜に読んでいた本を指差しました。
「それ?シルヴィが持ってきたんだ」
 ウインナ―をタコさんにしながらご主人様は微笑みます。
 対照的にお兄さんは機嫌が悪くなって行きます。
「過去の汚点を……」
 そう呟いてから、お兄さんは本を本棚の一番上へと押しやりました。
 シルヴィやクマタンが簡単に出して来れない様に……






『その後……白が気に入らなかった魔術師は……

 自分に二重の魔法をかけ、真っ黒な猫さんへと変化しました……




 彼が今も……その呪いで猫の姿なのかは……誰も知りません…………』





 真相は……いかに?


END


これも私が落書きしたネタです(^_^;)
猫さんな理由(*^_^*)


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