★Novel >> 証拠隠滅/葉月 ルナ

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 今日のお昼はカレーです。

 ご主人様の作るものは何でも大好きなクマタンとシルヴィは大喜び。
「わーいv」
「カレーvカレーvカレー!!」
 よっぽど嬉しいのでしょう、手を繋いでくるくる回転しています。
 ただ、途中で目が回ってしまい……「きゅう」と座り込んでしまいましたが。


「それじゃあ、お手伝いしてくれる?」

「「はーい!!」」

 エプロンをつけながらご主人様はニッコリ笑みを浮かべました。
「クマタンは机の上を片付けてね」
「うん!頑張る!」
「シルヴィはー?」
 長い耳をパタパタ動かしつつ、シルヴィが聞いてきます。
 真っ赤な瞳はキラキラと期待で輝いていました。
「シルヴィは箱から材料を取ってきて?僕はお肉とかを取って来るから」
 人参やジャガイモは木製の箱の中にまとめていれてあって、シルヴィ達にも取り易い位置にあります。
 これならシルヴィにも出来そうなお手伝いです。
「はーい!!」
 元気に返事を返し、シルヴィは右腕を高らかに上げ。


「頑張るぞー!!」

 ここにユエ君が居たらきっと言うでしょう。

『ただ箱から物持ってくるだけだろーが』








 箱の元へと小走りでやってきたシルヴィ。
 楽しそうに歌も歌っています。
「カレー♪カレー♪カレー♪人参♪人参さーん♪」

 ターゲット急遽変更です。


 そう……カレーには人参を使います。
 シルヴィはウサギさんなので人参が大好きです。
「…………はっ!!」
 自分がじっと人参を凝視している事に気がついたシルヴィ。
 慌てて頭を振り回します。
「駄目駄目!!カレーなの!!」
 『ムン!』と気合を入れ、シルヴィは箱の中に手を突っ込みました。


「ジャガイモさん♪」
 右手に芋装備。

「玉葱さん♪」
 左手に玉葱装備。



「人参さん!!!」


 気合一発で人参を口に。



「あれ?」

 シルヴィは自分が人参を齧っている事に気がつきました。
「ひゃー!!?」
 自分が自然と人参を口にしている事に驚きの声を上げました。
 おろおろしながらも足元に転がった人参を見つめ。
「じゅるり……」
 口からは涎掛けが必要な位、大量な涎が……

 涎を垂らしながらしばし考え。

「ぱくっ!」

 もう一口。
 そのまま……

「カリカリかりかりかりかりかりかり!!!」


 猛スピードで人参を口の中へ。
 次の瞬間にはもうシルヴィのお腹の中へと人参は収納です。
 某大泥棒の相棒の早撃ちよりも早い食べっぷりです。
「ふぅ!!しょーこいんかんなの!!」


 間違っています。


 どうやら一口食べた事を隠す為に全部食べちゃったようです。

「シルヴィー?」
 ご主人様の声が聞こえ、シルヴィは耳を大きく動かし。
「はーいv今持ってくのー!!」
 そう言って人参へと手を伸ばしました。










 その後、カレーを作り終えたご主人様はある事に気がつきました。
「???何で買い置きの人参が全部無いんだろう??」
 まだ一袋分残っていた筈なのに、箱の中にはもう人参が数本しかありません。
 残っているのは……葉っぱの部分だけです。



 どうやら一本だけでは足りなかった食いしん坊シルヴィでした。


END


カレー好きのルナちゃんは黎明カレーを食べたいらしい。
私は人参が入ってないカレーは許しません(笑) 可愛いシルヴィが食べちゃったなら許しちゃうけど。


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