★Novel >> ピアス/葉月 ルナ

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「キリチョってさぁ〜……三つもピアスしてるんだよねぇ〜」
 絵本を読んでいたシルヴィが耳をパタパタしつつ呟きます。
「うん、そうだよねぇ〜お洒落猫さんだ!」
 ページをめくりつつクマタンが答えます。
 何処か夢心地です。
 どうやら……自分の耳にピアスがついた姿を想像している様です。
 二匹の会話を聞き、ご主人様は苦笑しています。
「?」
 そんなご主人様に首を傾げるシルヴィ。





「お〜い」




 不思議に思ったシルヴィがご主人様に問い掛ける前。
 誰かが訪ねに来た様です。
「あ、はーい」
 読んでいた本を置き、ご主人様が小走りで迎えに行ってしまいました。
「誰だろ?」
「ユエさんかな……?」
 よく遊びに来るご主人様のお友達をクマタンは思い浮かべました。
 けれど……聞こえてきた声はそのお友達とは違っています。
 何処か……聞いた事のある声です。
「やぁ」
 やってきたのは見た事の無い青年でした。
 青年は首元に鈴をつけ、左耳に三つのピアスをしていました。
 ご主人様よりも少しだけ身長が高いので、クマタンとシルヴィは一生懸命上を向かないと顔が見えません。
「や……やぁ?」
「こんにちは〜」
 挨拶してきたのでクマタンとシルヴィは頭を下げました。
 青年はそんな二匹に「よしよし」と笑顔を向けてくれました。
「「???」」
 顔を見合わせ、不思議な事に気がつきます。
 初めて見る顔なのに知っている雰囲気なのです。
 それも……とても近い存在の。



「ご主人様〜!!あの人誰〜???」
「誰〜??」
 両手をパタパタしつつ、シルヴィとクマタンはご主人様の元に走っていきました。
 ご主人様は青年の履いてきたブーツを片付けている所でした。
「何かね?どっかで逢った事ある感じがね?するの〜」
 一生懸命説明をするシルヴィにご主人様はまた苦笑します。
「黎明、教えるなよ〜?」
 楽しそうに笑いつつ青年が笑っています。その言葉にシルヴィは「え〜!?」と不満げ。
「まぁ……ヒント位はやるよ、俺はこいつの師匠だよ」
 そう言ってニヒルに笑いました。


「???」
 その笑顔はもっと見覚えがありました。
 そう。
 同じように……耳に三つ、ピアスをした………黒猫さん。
「????????」



 悩む二匹が答えに辿り付くのは……いつになる事やら。


END


これも365のお題から。
先日、ルナちゃんのイラスト帳に落書きをさせて頂きました。クマタン&シルヴィの登場キャラを。お気に召して頂けたようで安心。シルヴィのご主人様黎明の師匠だというのは私がリクエストしたのでした(苦笑)このままいくと影の主役になるのではないかと(爆)……と目論んでたり(・_+)


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