★Novel >> 週末の過ごし方/葉月 ルナ
| いつも週末に食べる物がシルヴィ達にはありました。 それはご主人様の作ってくれる美味しいお菓子です。 この前はケーキ。 その前はクッキーでした。 さて………本日は? 「ん〜v」 シルヴィは台所から来る美味しい匂いに耳をピクピクさせていました。 「このにおいは〜……」 一緒に絵本を見ていたクマタンも同様に耳を動かしていました。 「「ドーナツ!!」」 二匹は声を揃え、同時に言いました。 嬉しそうに出した玩具を片付けつつ食べる準備をしました。 出来た時にすぐに食べれる為です。 「ちゃんと手を洗うんだよ?」 キリチョの言葉に「はーい」と返事をし、二匹は洗面所へと向かいました。 ポテポテ歩いていく二匹を見つめ。 「普通……使い魔は主の飯の準備をするんだぞ………?」 遊びに来ていたご主人様のお友達、ユエ君はそう呟きました。 肩にはユエ君の使い魔である鼠のちぃーちゃんが乗っていました。 ユエ君はいつもシルヴィとご主人様に『使い魔と主のあるべき姿』についてお説教をします。 そんなお説教をするユエ君ですが……使い魔のちぃーちゃんにはとっても甘いのです。 なので何処か憎めない子です。 「両手ピッカピカ〜」 タオルで手を拭き、シルヴィとクマタンは大急ぎで台所へ。 ご主人様の作ったドーナツを早く食べたいからです。 「あれ!?」 そこで二匹は驚いてしまいます。 机の上に置かれているドーナツ。 お皿には三個しかありませんでした。 今日家に居る者達はシルヴィ、クマタン、ご主人様、キリチョ、ユエ君、ちぃーちゃんです。 その中でおやつを食べるのはご主人様とキリチョを除いた全員なのです。 「一個無い!」 そう、いつもなら四個なければいけないおやつが一個だけ無いのです。 「誰か食べたのかな?」 首を傾げるクマタン、そんなクマタンの隣でシルヴィはいそいそと準備を始めました。 「???」 「これは事件だ!!!」 そう叫ぶシルヴィの口元には小さいちょび髭。手にはルーペ。 「犯人を探すぞぉ!!この灰色っぽい脳細胞の名にかけて!!」 どうやら探偵になった様です。 けれど……二つ程作品が混じっています。 「犯人は誰だ!? クマタン!? キリチョ!? ちぃーちゃん!? それとも…………僕!!!?」 「お、落ち着いて……シルヴィ……」 ドーナツのまわりをルーペで一生懸命見つめるシルヴィを止めようとするのですが…… 暴走兎、シルヴィは止まりません。 犯人を探すまで。 「むむ……これは事件ですぞ?へーステェングス」 「僕はクマタンだよぉ〜」 シルヴィポワロの推理は進みます。 「けど……クマタンはずっと一緒だったし……キリチョは元々甘いの好きじゃないし…… ちぃーちゃんは………」 ちぃーちゃんはこっそりドーナツを取る姿を想像する二匹。 けれど……こっそり台所に入るシーンを思い浮かべた途端。 『貴様!!うちのちぃーちゃんを疑うのか!?そんな真似をする訳が無いだろう?! そんな初歩的な事も分からないのか!!!! だから貴様は使い魔としても半人前なのだ! もっと頭を使え!!頭を!!!!』 突然ユエ君の怒号が聞こえていました。 「…………多分違うね」 「そだね……」 小さく『怖い』と呟きあい、二匹は自分達の想像の中のユエ君を引っ込めました。 ちなみに……ユエ君はまだ想像の中でクドクド怒っていました。 「じゃあ!!僕!?」 「おーちーつーいーてー」 「どうしたの?」 暴走するシルヴィを止める事の出来る唯一の声が聞こえてきました。 二匹が顔を上げると………そこには衝撃の結末が待っていました。 「「!!!!!?」」 そこにはドーナツを食べているご主人様の姿が。 「ご主人様!?」 「?」 シルヴィは驚きのあまり、声を失っていました。 「犯人は意外な人………」 「うそー」 クマタンも驚いています。それはご主人様も同じで…… 驚いている二匹に驚いていました。 台所で互いに驚きあっていました。 「どして食べてるの〜?」 別に『ご主人様が食べてはいけない!』なんて決まりはありません。 それでもシルヴィは不思議に思い、問い掛けました。 ご主人様も不思議そうに首を傾げています。 「え?だって……これ、失敗作なんだもん」 「え?」 「苦いよ?」 「ほんとだ、にが〜い」 一口分けてもらったクマタンはあまりの苦さに顔を振りました。 あまりのオチにシルヴィは呆気に取られていました。 「どした?」 「さぁ………?」 騒いでいる声にユエ君が問い掛けました。 ご主人様はクマタンに水を渡しつつ、首を傾げていました。 |
END
| 同じく365のお題より。現在のメインキャラ全員登場しましたねー(^O^)/ ノートに描かれていた彼女のミニミニ漫画を文章化していただきました。またもやネタは私(^_^;) いいでしょ、名探偵ポワロ。モナミー?(笑) |